手術当日(その1)
無事に手術が終わって病室に戻り、そろそろ家族が帰ろうとした時、突然激痛が走る。
まだ動けないから動くというほどではないが、腰の辺りの筋肉を動かしたというか、それは体重のかかりかたを変えたという程度。
その時に右のお尻、腿~ふくらはぎの裏側に激しい痛みが走ったのです。
手術前のヘルニアによる坐骨神経痛は、横になればほとんど痛みもなく、少しの間なら歩いたり座ったりもできる程度の痛み。
その10倍くらいの激しい坐骨神経痛に襲われたのです。
とにかく「痛い!痛い!」と叫び、ナースコール。やってきた看護師は呑気に「痛み止め追加しましょう」と言って準備に行ったけど、ちょっと待て!手術の傷の痛みじゃない!
家族が「痛み止めとかそんな話じゃない。急に激痛がきた」と訴えて、医師を呼んでもらう。
まずは痛み止めを注射して痛みを抑えることから。
過呼吸になりそうになって、ゆっくり息をするように指示される。
体が痛みのある右側だけ、勝手にブルブル震えてしまう。
医師がきて脚のマヒや動きを確認し、大丈夫だろう。主治医にも連絡すると言う。
その頃には薬が効いて痛みは治まりつつあるが、体位を変える都度、激痛が走るので「何で手術前より痛いの?」と混乱するばかり。
坐骨神経痛が起きないように、体位を変える時は慎重に動くようにする。
主治医によると、圧迫されていた神経が敏感になってるので、ちょっとした刺激にも反応するのだとか。術後なので血腫などが刺激してるかもと。
マヒが出るとか痛みが酷くなったり続いたりしなければ大丈夫らしい。
なんだ、看護師の「痛み止め追加しましょう」は正しかったってことね。
いや~、焦った。
しかし、これから更に辛い試練が待ち受けていた。